こんにちは。布施駅徒歩2分の寺村医院 院長の寺村晋です。
サッカーW杯、盛り上がってますね!!日本代表も無事決勝トーナメントに進出できて万々歳です。
本日(2026/6/26)朝、大阪は大雨警報レベル4で大変でした。川が本当に氾濫しそうになっていて身の危険を感じたほどです。
雨の日の医療機関、特に整形外科はキャンセルが多くなりがちです。当院もリハビリに通われている患者様のキャンセルが相次ぎました。
しかしまぁ大雨の日にわざわざ身の危険を冒してまでクリニックに通う必要はないと思います。電話連絡いただいてまた予約取り直していただければOKです。
さて、本日のタイトルは「あのサッカー日本代表選手のケガって何?」です。
現在北中米W杯で善戦を続けている日本代表ですが、第1戦のオランダ戦で負傷交代した選手を覚えていますでしょうか?
そう!!我らが久保建英選手です!!
オランダ選手のディフェンスにより左膝を負傷し、そのまま交代、チュニジア戦、スウェーデン戦と欠場となり現在リハビリに専念されているそうです。
協会、選手側から公式発表はありませんが、負傷交代となった直後はどのようなケガなのか、今後の試合に間に合うのか、SNSが大荒れしました。
そこで本日は(一応)整形外科専門医、日本スポーツ協会認定スポーツドクターである私が独断と偏見(?)で解説しようと思います!!
そもそも久保選手のケガはなに?
今回の負傷時の映像をスローで再生したものがSNSに上がっていたので確認しました。
その結果ですが、ずばり「左膝内側側副靭帯損傷(MCL損傷)」と診断しました。
膝の内側側副靭帯(MCL)損傷とは?原因・症状・治療についてわかりやすく解説
スポーツや転倒などで「膝の内側が痛い」と感じたことはありませんか?
その原因の一つとして考えられるのが内側側副靭帯(MCL)損傷です。
今回は、内側側副靭帯損傷について、原因や症状、治療方法をわかりやすくご紹介します。
内側側副靭帯(MCL)とは?
内側側副靭帯(MCL)は、膝の内側にある靭帯で、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)をつなぎ、膝が内側にぐらつくのを防ぐ役割があります。
歩行や階段の昇り降りはもちろん、スポーツで方向転換やジャンプの着地をするときにも重要な働きをしています。
どんな時に損傷するの?
内側側副靭帯は、膝の外側から強い力が加わり、膝が内側へ押し込まれたときに損傷しやすくなります。
主な原因は以下のようなものです。
- サッカーやラグビーなどの接触プレー
- バスケットボールやバレーボールでの着地
- スキーでの転倒
- 階段や段差で足をひねる
- 転倒による膝への衝撃
スポーツだけでなく、日常生活での転倒でも起こることがあります。

主な症状
内側側副靭帯損傷では、次のような症状がみられます。
- 膝の内側の痛み
- 腫れや熱感
- 押すと強い痛みがある
- 膝を曲げ伸ばしすると痛い
- 歩くと不安定な感じがする
- 重症では膝がぐらつく
損傷の程度によって症状は異なります。
損傷の程度(重症度)
Ⅰ度(軽症)
靭帯が軽く伸びた状態です。
- 軽い痛み
- 膝の安定性は保たれている
- 比較的早く回復する
Ⅱ度(中等症)
靭帯が部分的に切れている状態です。
- 痛みや腫れが強い
- 歩行時に痛みがある
- 膝のぐらつきを感じることがある
Ⅲ度(重症)
靭帯が完全に断裂した状態です。
- 強い痛みや腫れ
- 明らかな不安定感
- 他の靭帯や半月板を同時に損傷していることもある
診断方法
診察では、膝の状態を確認しながら靭帯のゆるみを調べます。
必要に応じて以下の検査を行います。
- レントゲン検査:骨折の有無を確認
- MRI検査:靭帯や半月板など軟部組織の損傷を詳しく確認
治療方法
多くの内側側副靭帯損傷は、手術をしなくても改善することが多いとされています。
ただし、中等度~重症であれば手術を行うこともあります。
保存療法
症状や損傷の程度に応じて行います。
- 安静にする
- アイシング
- サポーターや装具で膝を保護する
- 消炎鎮痛薬の使用
- リハビリテーション
リハビリでは、
- 膝の動きを回復させる
- 太ももの筋力をつける
- バランス能力を改善する
ことを目標に進めます。
手術が必要になる場合
次のようなケースでは手術が検討されることがあります。
- 完全断裂で不安定性が強い
- 複数の靭帯を同時に損傷している
- 保存療法でも改善しない
回復までの目安
回復期間は損傷の程度によって異なります。
- Ⅰ度:約2~4週間
- Ⅱ度:約4~8週間
- Ⅲ度:約2~3か月以上
スポーツへの復帰は、痛みがなく、筋力や膝の安定性が十分に回復してから判断します。
早めの受診が大切です
膝の内側の痛みは、内側側副靭帯損傷だけでなく、半月板損傷や前十字靭帯損傷などが隠れていることもあります。
「少し痛いだけだから」と放置すると、膝の不安定感が残ったり、回復までに時間がかかったりすることがあります。
膝の痛みや腫れ、歩きにくさがある場合は、早めに整形外科を受診し、適切な診断と治療を受けることをおすすめします。
まとめ
内側側副靭帯(MCL)損傷は、膝の外側から力が加わることで起こりやすいケガです。多くは保存療法で改善しますが、適切な診断とリハビリを行うことが、早期回復と再発予防につながります。膝の内側に痛みやぐらつきを感じた場合は、無理をせず早めに整形外科を受診しましょう。
今回、久保選手は完全離脱ではなくリハビリを行い、決勝トーナメントからの出場を目指すということになっています。
その情報から、おそらく損傷の程度はⅠ度(軽症)と考えられます。しっかり回復してもらって、決勝トーナメントからの活躍に期待したいですね!!
